中庭住宅のデメリットは?
- miura-archi
- 7月7日
- 読了時間: 4分
中庭住宅は、設計事務所の家づくりでは非常に人気があります。
理由は、
*光が入る
*プライバシー確保
*外とつながる
*カーテン不要
*空が見える
など、都市住宅の問題を解決しやすいからです。
ただし実際には、「理想的な写真のイメージ」だけで考えると危険です。
中庭住宅には、かなり“向き不向き”があります。
私の設計事務所でも、実は慎重に提案しています。
# まず、中庭住宅とは?
簡単に言うと、建物で庭を囲む構成です。外に閉じ、内側へ開く。
都市住宅で非常に合理的です。
# 中庭住宅の最大の魅力
先に良さを整理すると、
*視線を切れる
*明るい
*開放感
*外部空間使いやすい
*カーテン不要
*空が見える
です。
つまり、「密集地でも豊かに暮らせる」のが最大価値。
ただし、その代償もあります。
1. 建築コストが上がりやすい
これはかなり現実的です。
中庭住宅は、
*建物形状が複雑
*外壁面積が増す
*中庭に面した窓が増す
*防水箇所が増す
ため、コストが上がりやすい。
# なぜ高くなるか
例えば普通の四角い家は、効率が良い。
一方中庭は、
*壁増える
*基礎増える
*屋根複雑
になります。
つまり、“外周が長くなる”のです。
2. 温熱性能が不利になりやすい
かなり重要です。
中庭住宅は、窓面積が増し、外気接触が増すため、夏暑く冬寒くになりやすい。
特にガラスを多用すると、断熱計画が重要です。
# 実際よくある失敗
「全面ガラスの中庭住宅」は、見た目は美しいですが、冷暖房費が高く、西日がきつく、夏熱いケースがあります。
3. 雨仕舞いが難しい
建築的にはかなり重要です。
中庭住宅は、谷形状、排水が複雑、防水ラインが増すため、施工精度がかなり重要となります。
つまり、「設計だけでなく施工力も必要」です。
4. メンテナンスが大変な場合がある
これは見落とされがちで、例えばガラス掃除、排水掃除、植栽管理、落葉です。
特に完全囲い型は、足場や清掃性も考慮が必要です。
5. 家具配置が難しい
実はかなりあります。
中庭に向かって、大開口窓を増やすため、壁が減ります。
そうすると、TV位置、ソファ位置、収納が難しくなります。
6. 音が反響しやすい
意外とリアルな問題で、中庭は音が囲われたり、反射するため、子どもの声やBBQでの話し声が響くことがあります。住宅密集地では注意。
7. 「思ったより使わない」問題
かなりあります。
理想では、朝食、BBQ、読書、子ども遊びですが、実際には暑い、寒い、虫が出る、面倒で、見るだけになることもあります。
8. 虫問題
とてもリアルな問題です。
特に、照明、植栽、水があると虫は来ます。完全屋外なので、避けられません。
9. 周囲条件によっては暗い
「中庭=明るい」ではありません。
例えば、中庭小さい、建物が高い、隣家が近いと“井戸型”になり、光が落ちにくくなります。
# 設計事務所(建築家)は“断面”で考える
つまり、幅、高さ、空の見え方をかなり重視します。
10. 面積効率が悪くなる
これは重要で、中庭分、建築面積が減ります。
つまり、部屋が小さくなり、廊下面積増えるケースがあります。
狭小地では特に難しいです。
11. 防犯面の油断
「囲われてるから安心」と思いがちですが、死角、見えない侵入になる場合もあり、防犯計画が必要です。
12. 設計力の差が非常に出る
中庭住宅は:“中庭を作れば良くなる”わけではありません。
重要なのは、
*光
*風
*温熱
*視線
*動線
*使い方
を統合できるか。つまり、難易度が高い。
# 実は「半中庭」が一番使いやすいことも多い
設計事務所(建築家)は最近、半囲い、L字型、コの字型をよく使います。
理由は、
*光が入りやすい
*風が抜ける
*コストを抑えやすい
*温熱が有利
だからです。完全囲い型だけが正解ではありません。
# 中庭住宅が向いている人
かなり向き不向きがあります。
# 向いている人
*プライバシー重視
*カーテン嫌い
*外を感じたい
*都市密集地
*設計住宅が好き
*メンテナンスも楽しめる
# 向いていない人
*コスパ最優先
*メンテナンス嫌い
*シンプルを希望
*大空間を重視
*冷暖房費が気になる
# 設計事務所(建築家)が本当に重視していること
実は、「中庭を作ること」ではなく、「どう暮らしを豊かにするか」を考えています。
つまり、
*光をどう入れるか
*空をどう見せるか
*視線をどう切るか
*風をどう抜くか
の手段の一つが中庭。
# 結論
中庭住宅は、「美しいけど難しい住宅」です。
成功すると、明るい、静か、開放的、カーテン不要という、都市住宅の理想に近づきます。
ただし、コスト、温熱、メンテナンス、設計力、施工力が必要。
だからこそ、設計事務所では、「本当にその土地に必要か」を慎重に判断しています。

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