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​旗竿地のコートハウス

<旗竿地のコートハウス>
​​・所在地 /東京都小金井市
・主要用途/専用住宅
​・敷地面積/175.80㎡
・延床面積/109.69㎡
・主体構造/木造​
・規  模/地上2階
・設計期間/2014年6月~2015年4月
​・工事期間/2015年8月~2016年2月

東京の閑静な住宅地に建つ木造二階建ての住宅です。


旗竿地(敷地延長)で、しかも建ぺい率40%、容積率80%という厳しい条件、さらには敷地に面する道路が建築基準法上の道路ではなく、法43条ただし書きの道(私道)であり、建築確認申請を行う前に東京都の建築審査会による許認可が必要ないわゆる原則再建築不可である土地でした。


建て主からの要望は、風通しと採光が良いシンプルな住まいで、収納スペースが多く、洗面脱衣室を広くしてほしいとのことでした。
そこで、東南に中庭を設けてそれを囲むように片流れ屋根の平屋建てと切妻屋根の二階建てを組み合わせたL字型のコートハウスにして、採光と風通しを確保するプランにしました。

さらにセキュリティを考慮して道路から玄関ドアが見えないようにあえて玄関アプローチ正面には玄関ドアや窓を設けませんでした。
また、建設コストを考慮して浴室、洗面脱衣室、トイレ、キッチンといった水廻り設備を出来るだけ道路に近い玄関アプローチ側に寄せる配置にしました。


外壁材は、建て主が希望されていたガルバリウム鋼板で、好みのブルーメタリック系をメインに、玄関廻りは玄関扉と同じシルバー系にしてアクセントを付けました。


玄関の隣に配したシューズクロークも土間コンクリートにして買い物から帰宅しても靴を履いたままキッチンに荷物を置けるようにしました。
また、洗面脱衣室で洗濯をしたあと、すぐに干せるように物干し場を中庭デッキテラスに設けて動線距離を短くしました。


東南に設けた中庭とデッキテラスは、リビングと一体的な空間となっています。
建て主のご希望で、ダイニングとリビングを分け、リビングにあるテレビをダイニングから見えないように、またキッチンからリビングのテレビが見えるようにリビング、ダイニング、キッチンの配置をL字にしました。
ダイニング奥には2階へ上がる階段があり、北面のトップライトから柔らかい光が差し込みます。

奥様の希望でオープンキッチンにし、いながらリビングのテレビを家族と一緒に楽しめます。

また、リビングの天井を化粧根太現しにしてLDKの天井の高さと仕上げに変化を付け、間接照明にしました。

リビングの天井は、構造材の根太が現しになっているため、天井ふところがありません。

そのため、照明器具は間接照明と壁付けタイプになっています。


中庭の壁には、折りたたみ式の物干し金物が付いていて、周りを気にすることなく洗濯物が乾かせます。
1階は、家族団らんのスペースを配置し、2階は寝室と子供室というようにプライベート空間となっており、屋根形状に合わせて勾配天井となっています。
1,2階ともぐるりと廻れるプランとなっているため、思った以上に広く感じられます。

<建て主さまから頂いた住んでみてのご感想>

外壁も希望通りで、色も気に入っています。
内部の色使いが落ち着いた雰囲気で、動線も使いやすく、洗面スペースも広く収納も十分です。
中庭も広くゆったりしていろいろと使い方がありそうで良かったです。
2階の寝室、子供部屋も屋根と同じ斜めの天井で高くて気持ちがいいです。
リビングとダイニングの床暖房は暖かく、入れてもらって良かったです。

<旗竿地にについてのコラム>

・「旗竿地について」

​・「旗竿地の日当たり」

​・「旗竿地のプランニング」

​・「旗竿地の外構計画」

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