​土地探しコラム#11「建ぺい率10%緩和の角地はホントにいいですか?」

土地探しから住まいづくりを考えている方にとって「条件のいい土地」といって思いつくのが、角地ではないでしょうか?


その理由は、二方向が道路に面していて日当たりがいい点と、おそらく建ぺい率が10%緩和される点だと思います。
一般的に住宅に最も適した第一種低層住居専用地域の場合、建ぺい率は30~50%と厳しいので、10%緩和されるというのはメリットとして大きいと思われるかも知れません。

しかし、果たして本当に「10%緩和」はメリットと言えるでしょうか?
確かに建ぺい率は10%緩和されますが、敷地面積に対する延べ床面積の割合である容積率そのものは変わりません。つまり、建てられる延べ床面積(ボリューム)の限度は、角地もそうでない土地も同じなのです。

ではなぜ、角地は建ぺい率が10%緩和されるのでしょうか?


それは、道路斜線制限と関係しています。

ご存知の通り、敷地が接している前面道路の反対側の境界線から道路斜線制限を受けます。
角地ということは、つまり二つの道路に面しているということに他ならず、二つの道路からそれぞれ道路斜線制限を受けることになります。


道路斜線制限の1/1.25勾配では、敷地内において高いところになればなるほど斜線制限ラインが厳しくかかってくるため、二階建ての住宅は一階部分よりむしろ高い二階部分のほうがその影響を受けやすくなり、二階部分の床面積がより小さくしか確保できなくなってしまいます。
そのために、道路斜線制限の影響を受けにくい一階部分の床面積(建築面積)の限度を大きく、つまり建ぺい率を10%緩和させて容積率は同じにしているのです。

つまり、二方向から道路斜線制限を受けることで不利になるのを補うための措置で建ぺい率が

10%緩和になっているのです。

建ぺい率50%、容積率100%の第一種低層住居専用地域の土地では、角地でない場合には、一階と二階の床面積の割合をそれぞれ50%ずつの総二階が建築可能で、角地の場合は、建ぺい率10%緩和により一階の割合を60%、二階の割合を40%というようなボリューム構成になります。
もちろん広い土地であるならば建ぺい率や容積率を目一杯使う必要もないでしょうし、それらを気にすることもないでしょう。

しかし、これから土地を購入して住まいを建てようとお考えの方にとっては、大事なことです。


不動産の価値から言っても角地のほうが当然高く、土地の販売価格にしても同じ面積の土地の場合、角地のほうがそうでない土地より最低でも数百万円は高いのです。
さらに角地は、二つの道路に面している分、建物本体のほかに外構部分にも配慮と工事費がより必要になります。

土地と建物の総予算が限られているならば、土地の価格が高く外構工事費も余計にかかる角地よりも、むしろそうでない土地を選択して、建物本体やインテリアに予算配分を増やしてみるのも選択肢のひとつとして良いのではないでしょうか?

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